【橋本治】 巡礼
偏った作家の本ばかり読むので、たまに冒険して買うと
「やっぱり、失敗した」と思うので、その、受け入れない感情を
何とかしたいLocomoです。こんにちは。
こちらはお客様が貸してくださった本。
読む幅が広がって嬉しい。
橋本治さんは、70年代に「桃尻娘」を書いた人。
ん? なんだか結びつかないけど。
ワイドショーで、ごみ屋敷の報道というのを見たことがある。
「どうして片付けないんですか?」という問いかけに
「うるせぇ~」と答える、住人。よくある話。
ワタクシ個人としては、どうしてためちゃうのか、
彼(彼女)にとって、それらはどういう意味があるのか
とっても疑問に思っていました。
どうしてごみ屋敷の主になってしまったのかを。
ごみ屋敷の周りに住む住人たちの苦悩。
何もしてくれない行政。
報道するだけで、主には何の影響も与えないマスコミ。
幼子を病気で失い、妻は家を出、それでもまじめに戦後を生き抜く忠市と
ゴミの山にたどり着く、忠市の心。
何も思い出さないように、記憶の蓋を閉ざす忠市の心。
そして、ワタクシ・・・、泣く。
最後に救ってくれるのは、やはり家族で、弟と二人でお遍路に出ます。
読むにつれ、いとおしくなってきちゃうんですよね、忠市のこと。
確かに、ご近所にこういう方がいると、迷惑極まりないと思うけど。
巡礼ではありませんが、「自分が同じ経験していないのならば、相手を批判するな」と
今読んでいる本に書いてありまして。
頭では分かってるつもりだけど・・・
人の立場に立って物事を考えるのは、甚だ難しいですな。
反省。
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コメント
小学生の頃読後感想文をいやいや書かされ、それがまた、我ながらあまりにもくだらない出来だったので、ますます書くのが嫌になり、以来全く書いていない私ですが、このトシになると簡単にでも記録しておくべきなんだなと改めて思いました(長文で済みません)。ほんの数ヶ月前に読んだはずなのに、忘れかけていた忠市の哀しみがlocomoさんのブログで蘇ってきました。あんまり最初からがんばっても長続きしないでしょうから、まずは読んだ本の名前と読了日だけでもメモしておこうかな~
投稿: S.T. | 2010年4月14日 (水) 17:34
★ S.T.さん
そうそう、本って、読んでいる時はいろいろなことを考えて、色々と感じているのに
すぐに忘れてしまいますよね。
ワタクシだけでなくて良かった(笑
巡礼も1ヶ月ほど前に読んでいたので、再度、軽く読みながらブログを書きました。
ワタクシも文章が苦手ですので、このつたない文でもS.T.さんの記憶がよみがえって良かったです。あはは。
投稿: Locomo | 2010年4月14日 (水) 17:51